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心理学は怪しいけれども

そのすべてを完全に否定するわけでないが、精神医学と同様に心理学ほど胡散臭いものはなく、心理学、心理士に何ができるの?と世俗大衆にあしらわれる始末だ。とりわけこのブログの読者の方はそう肌で感じた経験が多少なりともある人が多いはずだ。

文藝春秋 2007年 10月号 [雑誌]文藝春秋 2007年 10月号 [雑誌]
(2007/09/10)
不明

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P79「弟・隼雄の想い出」は非常に考えさせられる兄・河合雅雄の回想である。

ここには天才児の典型的な言動が書かれているので是非参考にしてもらいたい。

まず、学生時代、兄がフロイトの「夢判断」について、「すごいショックを受け、夜眠れなかった」と言うと、「そうか?ショックなんか受けなかった。こんな面白い本はないと思うな」と答え、子どもの頃から、死について考えていたという

幼少時の弟のイメージは繊細で泣き虫。霜焼けがかゆい、靴下がはけないといっては泣き、好きな先生が転任だと泣いた。これは感受性が過剰だったためで、弱虫ではなかった。

現代では弱虫どころか障害児になっていただろう。

そして、理屈に滅法強くて、言いくるめられたり威圧で理屈を封じ込められたりすると涙目で睨み返した顔が今でも目に浮かぶという。また、人の心を見透かす目があって、それがときに憎らしかった。母親は「隼雄はこわい」とつぶやいたこともあった。家族は「見抜き人」というあだ名をつけたという。

既成の考え方にとらわれず自分の頭で考えるので、ときに危険な言葉を吐いた。小五の時には「進化論的に言えば、天照大神は一番サルに近いということか」と言ったという。
このような場合は、社会が未熟だからとあくまで天才至上主義を貫き、本人の才能を認める発言をした上で、社会的にはそういうことを堂々と言ってはいけないものだとあくまで冷静に対応してもらいたい。それが社会性を身に着ける最短ルートなのだ。間違っても叱責したり脅したりしてはいけない。

そして、権威や過度な形式が嫌いで滑稽を感じていて、軍事訓練の最中には笑いをこらえることができず、将校に叱られたというから、現代なら10個ぐらいの診断名がつけられ、薬漬けにされていたかもしれない。

河合家の場合は学者一家なのだが、この回想文を読む限り本当に学問に向いている子供に決してよい環境を与えたわけではなかったようだ。やはり、同じ学者といえ、天才ばかりではなく後天的な環境によって作られた者も存在するということだろう。

こういう環境が災いし、河合隼雄は少年同士の性愛や父子の性関係を描いた漫画を「思春期の少女の内的世界を表現し切った」と絶賛したりしたのかもしれない。(朝日新聞社説2010/12/3)

また、見過ごせないことに、河合隼雄は数学を専攻していたのだ。学問にそこまで秀でているわけでもないのに学者の道に進まざるをえなかった兄弟の苦悩の分だけ彼を抑圧し、数学から心理学への転換要因になったと疑わざるにはいられない。さいとうたかをなど多くの漫画家が学問の才能を犠牲にして創作しているように、数学者になるべく生まれながらも、その才能を信じる勇気に欠けた家族が原因で、本筋の学問を捨て、少なくとも数学の持つ高潔さと比較すれば、やはり怪しいと言わざるをえない心理学という学問を専攻するはめになったと疑わずにはいられないのである。
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なお、兄の河合雅雄は京都大学霊長類研究所の元所長である。「天才はなぜ生まれるか」を著した正高信男氏もここに所属している。ここは何かと特色のある所として話題になり、アスペルガー問題の研究においても観察の対象としてはずすことはできない機関のようだ。
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.01 2010    河合隼雄・心理学者 comment0 trackback0
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藤家孟志(ふじいえたけし)

Author:藤家孟志(ふじいえたけし)
アスペルガー問題を研究している一般の男です。

この研究を基に、アスペルガーの世界に迷い込んでしまった人を一人でも多く普通の世界に連れ戻すことができたら幸いです。

何かありましたら  fuzietake@gmail.com  までよろしくです。

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